潮味をのせた風
さざめく青の色
私はそこにはいなくて

空気めいた身体
かすれる喉の音
白昼夢よりも確かなものを

行く手を阻む水晶の壁は
触れてしまえば水のごときに
想像の傷を信じていた

憧れた楽園ではなくて
夢見た理想ではなくて
泥にまみれ地を這っても
それでも光は射した

私の愛しい世界に


Apr.2,2014